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登山に必要な装備と季節ごとの服装|初心者が知っておきたいポイント

旅行・おでかけ


春の草花や新緑の景色、紅葉狩り、そして雪冠。山で見られる景色はいつの季節も魅力的で、登ってこそ見られる絶景がたくさんあります。しかし、登山はアウトドアの中でも難易度が高く、安全に備えるためには装備面を含めた事前の準備と知識が必要です。
今回は、山登りを安心して楽しむために、登山ファッションのルールや季節に合わせた服装のポイントをご紹介します。

【目次】
1. 登山の服装の基本
2. 登山服に使われる素材と特徴
3. 季節ごとの登山の服装
4. 万全の準備で登山を楽しもう

登山の服装の基本

登山の際の服装は、万が一に備えることが重要です。どんな服やアイテムをそろえれば良いのでしょうか。

●登山の服装は「重ね着」がポイント
山の天気は変わりやすく、麓と山頂では気温差が大きいため、体温調節のしやすい服装が必要です。着込みすぎると汗が蒸発しにくいため体温調節が難しく、防寒不足では寒さで体の動きが硬くなるため転倒や怪我の危険性が高まります。脱ぎ着しやすいジャケットや体温調節のしやすいボタン、またはファスナー付きのシャツを重ね着するのが、登山ファッションのポイントです。

●登山に必要な基本装備
重ね着は、アウターレイヤー、ミドルレイヤー、ベースレイヤーの3つに分けて考えると、コーディネートがしやすくなります。

<アウターレイヤー>
気候の変化に対応しやすい、防風・防水に優れたものを選びます。トップスだけでなく、ボトムにもパンツの上にもう1枚はけるものを用意しましょう。
しかし、汗による湿気は逃さないと逆に体を冷やしてしまうので、通気性や透湿性にも注目して選んでください。

<ミドルレイヤー>
ファスナーやボタン付きのシャツなどで、細かい体温調節をするのがミドルレイヤーの役割です。首元を開け閉めして、暑くなったときには体温を逃し、寒いときには冷えた空気を入れないようにします。

<ベースレイヤー>
ベースレイヤーは、肌に直接触れるアンダーウエアを指し、汗による体の冷えを防ぐ役割があります。そのため、汗を速乾吸収し、保温性に優れた服が適しています。肌触りが良く、できるだけ肌に密着するデザインが理想的です。

●重ね着以外の基本装備
<パンツ>
パンツは、動きやすく丈夫であることと、速乾性の両立が重要です。肌を露出しないように脚を覆ったロングパンツがおすすめです。夏の登山では、ロングパンツのほかに、トレッキングスカートやハーフパンツという選択肢もあります。その場合でも、必ずトレッキング用のタイツを下にはいて肌が出ないように脚を保護しましょう。

<グローブ・帽子>
気温が低くなり指先が冷えると、手の動きが硬くなります。しかし、登山中にもかかわらずポケットに手を入れて温めるのは、両手が使えないため危険です。常に両手を自由にして転倒などに備えられるよう、グローブを用意しておきましょう。枝や葉を触るときや炊事の際の怪我の防止としても大切です。
また、帽子は登山の必需品です。季節によって日よけ重視のものと防寒重視のものを使い分けましょう。

<ソックス・シューズ>
ソックスは歩きやすさの確保や疲労の軽減に重要な役割を果たします。肌触り、フィット感、クッション性をチェックしましょう。靴を履いていると気づきにくいですが、足も汗をかきます。そのため、通気性と吸水速乾性に優れたもので、足先を冷やさないよう保温性のあるものが良いでしょう。
傾斜のある山道では、スニーカーは滑るため踏ん張りが利きません。トレッキングブーツの用意を忘れずに。

<バックパック>
バックパックは容量だけでなく、体にフィットするかどうか、背負いやすいかどうかも大切です。合わないバックパックを長時間背負っていると、荷重のバランスが悪くなり肩や背中と擦れて痛みを感じながら登ることになってしまいます。店舗で実際に背負ってみて、肩や背中としっかり密着するかを確かめましょう。荷重を分散するヒップベルトの位置や長さもチェックしてください。

登山服に使われる素材と特徴

登山用の服やアイテムは、素材によって特徴が異なります。特徴を把握して、自分に合った重ね着のバリエーションを広げましょう。

●アウターレイヤーの種類
<ハードシェル>
丈夫で防寒防風、防水性能に優れており、雪山など厳しい環境でも着られる保温性の高いジャケットです。ゴアテックス(米国の企業が販売する防水透湿性素材)をナイロンで挟んだものが素材として使われることが多く、重くて少し動きにくいですが、厚手なので岩などに擦れても破れにくいのが特徴です。

<ソフトシェル>
薄いナイロンジャケットから、フリース生地を張り合わせた厚手のものなど、季節や環境によってさまざまなタイプのものを使い分けられます。ハードシェルに比べて防風防水機能は劣りますが、撥水加工がされているものであれば、多少の雨や雪なら問題ありません。

<ライトシェル(ウインドシェル、ウインドブレーカー)>
主にナイロンやポリエステルのような軽量な素材が使われ、防風と速乾性に優れたジャケットです。中綿に化学繊維を使用することで保温性を高めているものもあります。防水性はあまり高くありませんが、撥水加工がされていれば通常の雨なら問題なくしのげます。

<レインウエア>
防水に特化したアウタージャケットです。雨に備えて常に携帯しやすいように、薄手の生地でコンパクトに畳めるように工夫されています。主にナイロンと防水素材となる薄い生地を張り合わせており、軽い防風防水機能で十分な環境の登山であれば、通常のアウターレイヤーとして使うこともできます。

●ミドルレイヤーの種類
ポリエステルや化学繊維、ウール素材がミドルレイヤーに多く使われます。ポリエステルはあまりストレッチ性がありませんが、吸水速乾性に優れています。化学繊維は価格が手頃で洗濯しやすいという扱いやすさが特徴です。なかでもダウンジャケットは軽くて保温性が優れている上、荷物の中にコンパクトに収納できるというメリットもあります。フリースは速乾性に優れているもの、保温性の高いものなどさまざまな種類があるので、季節や場所に合わせた特徴のものを選びましょう。

●ベースレイヤーの種類
ベースレイヤーは性能だけでなく、肌触りの良いものを選ぶことも大切です。乾きやすい化学繊維やウール素材、化学繊維とウール素材を合わせて吸水速乾性と保温性を両立したハイブリッド素材と呼ばれるものもあります。
しかし、ベースレイヤーにコットン素材はNGです。汗をよく吸収しますが乾きにくく、体を冷やしやすいので、登山時のアンダーウエアとしては不向きです。

●パンツの種類
ストレッチ性に優れ、かつ汗の吸水速乾性が高い素材を選びましょう。アウターレイヤーと同じく防水性、透湿性に優れた化学繊維がおすすめです。ハーフパンツやショートパンツ、トレッキングスカートなどに合わせるタイツにも、春秋用、夏用、冬用など種類があるので季節に合わせて使い分けましょう。

●帽子・グローブの種類
頭にも汗をかくので、日よけ目的なら通気性と吸水速乾性のあるポリエステルやメッシュ地になっているものがおすすめです。防水優先ならゴアテックスなどが使われているものを選びましょう。防寒対策にはウールやフリース、化学繊維を使用したニット帽が活躍します。
日差しの強い時期には、ハットタイプの帽子で首回りの日焼けを防止しましょう。雨が降ったときにも首元から雨水が入るのを防いでくれます。キャップタイプは首回りがすっきりしているため動きやすいですが、日差しの強い時期には首の日焼け対策が別途必要です。
グローブにも保温性に優れたウール、フリース地のものが適しています。
寒さ対策の必要ない夏の登山でも、山道で手を守るために軍手などを用意しておきましょう。

●ソックス・シューズの種類
ソックス選びのポイントは、汗の吸水速乾性と履き心地です。ベースレイヤーと同じく、コットンは避けましょう。ウール素材は履き心地が良く、汗の吸水速乾性に優れています。保温性を重視したい時期の登山なら、ウール素材の割合が多いものを選びましょう。
一方、化学繊維のソックスは履き心地では劣りますが、ウール素材よりさらに乾きやすいという特徴があり、価格もウールより手頃です。
靴は足首の負担を軽減してくれるため、ハイカットのトレッキングシューズがおすすめです。トレッキングシューズの表面(アッパー)は、防水性に優れた素材を選んでください。よく使われるのは、スエードなどの起毛した革素材とナイロンです。革は丈夫で防水性が高く、ナイロンは軽くて通気性が良いのが特徴です。ナイロンのみでは防水性が低いので、革とナイロンが併用されているものか、ゴアテックスのような完全防水素材を使ったシューズが良いでしょう。

●バックパックの種類
バックパックで重要なのは、身体にフィットすることと、高い防水性能で悪天候でも荷物を保護できることです。丈夫で軽いバックパックが理想的ですが、こだわるなら身体にフィットするかどうかを優先しましょう。背面がメッシュになっている通気性の良いタイプなら、背負っているときの汗の不快感が軽減します。

季節ごとの登山の服装

季節が違えば、山の天候や環境も変わります。それぞれの季節の登山ファッションをご紹介します。

●春秋登山
春秋は昼夜や地域によって寒暖の差がまだ大きい時期です。上着の着脱が頻繁になることが予想されるので、脱ぎ着しやすく、首元のファスナーなどで温度調節しやすいコーディネートをしましょう。
保温性と汗をかいたときの吸水速乾性が重要になります。ソフトシェルかライトシェルのアウターレイヤーに、化学繊維やフリースのミドルレイヤーを用意しておくのがおすすめです。ベースレイヤーも保温重視で、長袖のウール入りのものや中厚ぐらいの厚さ、ソックスも中厚手が良いでしょう。

●夏登山
夏の気候ならアウターレイヤーを常に着用する必要はありませんが、フリースやレインウエアを荷物に入れて持っていきましょう。標高の高い山なら薄手のダウンジャケット(インナーダウン)を準備します。ミドルレイヤーは紫外線をカットするポリエステル素材のもので、日焼けや虫刺され予防用に長袖を着用してください。ベースレイヤーは、吸水速乾性に優れた化繊素材で汗対策を完璧にしましょう。登山・スポーツメーカーから出ている肌着が理想的です。
ロングパンツを避けるなら、必ずタイツを着用して肌を露出しないようにしましょう。帽子は日よけ機能を重視してキャップ型よりハットタイプ、メッシュ素材で通気性の良いものを選びます。ソックスは春秋よりも薄手のものでOKです。

●冬登山
晴天率の高い冬山ですが、それでも防水、防寒、防風性すべてそろったアウターレイヤーを用意しましょう。標高800メートル程度までの低山なら積雪の可能性が低いのでソフトシェルでも問題ないですが、それ以上の標高ならハードシェルが安心です。
ミドルレイヤーとベースレイヤーは保温機能を重視します。アウターレイヤーがハードシェルなら、ミドルレイヤーは軽量なダウンジャケットをおすすめします。ベースレイヤーは肌着を2枚重ねにして着用するか、保温性の高いウール素材を選びましょう。
帽子は耳あてなど防寒機能のあるものを、ソックスは厚手のものを選んでください。

万全の準備で登山を楽しもう

これから登山を始めようという人にとっては、春か秋が入門編に最適な季節です。夏や冬に比べて環境が良く、景色も美しいので楽しみながら登れるでしょう。春秋で、徐々に重ね着と体温調節、雨対策に慣れてください。ある程度、登山に慣れてから、夏山や冬山にチャレンジして、服装のバリエーションを増やしていきましょう。
また、登山は初心者同士で計画せず、経験者のアドバイスを必ずもらいましょう。「この時期に登るならこんな服装が最適」「あのアイテムがあると便利」など、経験者ならではの知識は参考になります。万全な準備をして、登山を楽しんでください。